2016年の論文から

マウスにおける受精の提要は精子が子宮から輸卵管内に移行するステップで、この部分がおかしくなるKOマウスは13種以上が知られています。いずれも透明帯に結合できないというのが共通の性質ですが実はそのことが不妊の直接の原因ではなくて輸卵管を通過できないことが原因であることが分かっています。

蛍光標識精子を使用すれば輸卵管内への移動をin vivoで観察できるので調べていましたが、どうも精子はほとんど動かないように見えるにもかかわらず輸卵管内に移動するようでした。その仕組をあきらかにしてから論文にする予定でしたが、開発した蛍光マウスをすでに他の研究者にも提供していたので他の研究室から論文が出始めました。というわけでしかたなく途中ですがまとめざるを得なくなりに投稿しました。室さんの学位論文でもあります。
寄り道になるかもしれませんが、現在は精子の運動そのものに立ち返り運動の基礎的な部分を研究することによってこの問題を解決できればいいなと考えています。

Though I officially retired in March 2013, a fortunate arrangement has allowed me to carry on in the same Osaka University department as an invited researcher. In April 2015, however, I segued from being a “salaried” invitee to a “non-salaried” presence. As last year revolved around health and loss, I was unable to progress significantly with my research. In 2016, my goal is to uncover a new finding to contribute to the scientific community.

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